間取り図作成のための部屋の採寸方法(ステップ解説)

間取り図作成のための採寸ガイド:壁、天井高、ドア、窓、対角線を測定し、Home Plannerに入力して正確な縮尺の2D・3D間取り図を作成する方法を解説します。

間取り図の正確さは、入力する数値の精度で決まります。床面で測定すると、巾木(はばき)の分だけ壁が短く計算されてしまいます。また、対角線を測らないと、直角でない部屋も画面上では完璧な長方形として作成されてしまいます。これでは、プラン上では配置できたワードローブが、実際の部屋には入らないということになりかねません。
このガイドでは、壁、天井の高さ、ドアや窓、そして部屋の形状を確定する対角線など、間取り図作成のための部屋の採寸方法を順を追って解説します。用意するものはメジャーまたはレーザー距離計と鉛筆、そして1部屋あたり約15分間の作業時間です。
最後に測定値をHome Plannerに入力すれば、実際のサイズを反映した2D間取り図と3Dモデルが完成します。スマホのスキャン機能やBluetooth®レーザー距離計を使いたい場合は、それぞれの詳細ガイドへのリンクをご活用ください。
部屋を測定する際、最初に測るべき場所は?
まずスケッチを描き、コーナー1から時計回りに壁を測定します。壁の後は、天井高、ドアと窓、そして対角線の順で測っていきます。
- 紙に部屋の手描き図を描き、時計回りに角(コーナー)の番号を付けます。
- 各壁、天井の高さ、すべてのドアや窓、そして1つ以上の対角線を測定します。
- Home Plannerに数値を入力します。壁には正確な長さを指定し、対角線を使って角度を補正します。
この決まった手順に従うことで、各数値が該当する壁と正しく対応し、入力時の混乱を防ぐことができます。
準備作業
メジャーと手描き図があれば十分です。
| 必要なもの | 理由 |
|---|---|
| メジャー(5 m以上)またはレーザー距離計 | レーザー距離計を使えば、長い壁の測定が素早く行え、1人での作業も簡単です。狭い部屋であればメジャーで十分です。 |
| 紙と鉛筆 | 手描き図の該当する壁の横に、測定した数値を書き込みます。 |
| スマートフォン、タブレット、またはパソコン版のHome Planner | Home Plannerが測定値を2D間取り図と3Dモデルに変換します。 |
| Home Planner PRO | 壁や部屋の正確なサイズを入力するにはPROプランが必要です。PROプランがない場合、壁をドラッグした際にグリッドへ吸着(スナップ)されます。ただし、初回のご利用に限り、1つのプロジェクトで正確なサイズを無料入力できます。サイズ入力ウィンドウに「この部屋は正確なサイズ指定を無料で試せます」と表示されます。 |
ご使用の機器の取扱説明書に従い、安全に作業を行ってください。レーザーを絶対に人の目に向けないでください。
メジャー、レーザー、それともスマホスキャン?
どの方法を使っても、最終的には実寸通りの間取り図を作成できます。作業スピードや必要な道具が異なります。
| 測定方法 | 最適な用途 |
|---|---|
| メジャー | どのような部屋にも対応、特別な機器は不要。このガイドで説明している方法です。 |
| Bluetooth®レーザー距離計(対応機種) | 長い壁、多くの部屋、1人での作業に最適。測定値はiPhone、iPad、Mac、Androidの間取り図に直接送信されます(Windowsには非対応)。 |
| スマホによるスキャン(LiDARまたはAR) | iPhone、iPad、またはAndroid端末を使って、家具のある部屋の間取り図を素早く作成したい場合。 |
詳しい手順は、Bluetooth®レーザー距離計での部屋の測定方法およびスマホ(LiDAR)での部屋の測定方法をご確認ください。測定対象、メジャーの当て方、部屋の形状の確認方法など、基本的なルールは3つの方法すべてに共通します。
ステップ 1:部屋の手描き図を描く
手描き図は正確な縮尺で描く必要はありません。各測定値を書き込む場所を確保することが目的です。
- 出入口に立った時の視点で、部屋の輪郭を真上から見たように描きます。
- ドアの左側にある角から始めて、時計回りに1、2、3…と角(コーナー)に番号を振ります。
- ドア、窓、暖房機器、柱、壁付けの棚などを壁の上に描き加えます。
ステップ 2:壁を測定する
部屋の内側から、壁に沿って角から角までの長さを測ります。
- 手描き図の番号順と一致するよう、コーナー1から始めて時計回りに測定を進めます。
- メジャーは床から約1 mの高さで水平に保持します。
- メジャーがたるまないようまっすぐに張ってください。たわみがあると実際の寸法より長く測定されてしまいます。
- 測定値はセンチメートル単位(または1/4インチ単位)で四捨五入し、手描き図の該当する壁の横に記入します。
- 煙突の出っ張り、くぼみ、部屋の角の凹凸など、短い壁のパーツも忘れずに採寸してください。
- ドア枠の壁の厚み(開口部の奥行き)を採寸し、手描き図に書き込みます。
よくある間違い:床面に沿って採寸すること。巾木(はばき)があるため壁が短く測定され、間取り図全体の壁が小さくなってしまいます。
建物の外側からではなく、必ず部屋の内側から採寸してください。Home Plannerの間取り図は、壁の部屋側の面を基準に作成されます。
ステップ 3:ドアと窓を測定する
ドアや窓の採寸では、「壁のどこから始まるか」と「全体の寸法」の2点を確認する必要があります。
| 測定項目 | 測定範囲 |
|---|---|
| 角からの距離 | 一番近い角から、開口部の端(枠の端)まで |
| 幅 | 開口部の一方の端から反対側の端まで |
| 高さ | 床から開口部の一番上まで |
| 窓台の高さ(窓の場合) | 床から窓の開口部の一番下まで |
ドアの建具や窓サッシ自体ではなく、壁の「開口部」そのものを測定してください。手描き図には、角からの距離を先に、幅を後に書き込むと混乱を防げます。
ステップ 4:天井の高さを測定する
仕上げられた床面から天井までの高さを、部屋の2〜3箇所で測定します。
- 壁際で、メジャーの端(またはレーザー距離計の底部)を床にしっかり付けます。
- 天井に向かってまっすぐ垂直に測ります。メジャーを使う場合はもう1人に協力してもらい、レーザー距離計の場合は照射光を天井に向けます。
- 別の角でも同様に測定します。年数が経った建物では、床や天井が傾いていることがよくあります。
- 平らな天井の部屋では、測定した中で最も小さい数値を手描き図に記入します。梁や下がり天井の箇所は別途採寸してください。
- 勾配天井(斜め天井)の場合:低い壁の高さ、最も高い位置の高さ、およびその2点間の床面距離の3つを採寸して記入します。
ステップ 5:対角線を測定する
対角線とは、向かい合う2つの角の間の距離のことです。見落とされがちですが、部屋の形状を決定づける非常に重要なプロセスです。同じ4枚の壁でも、長方形にも平行四辺形にもなり得ます。正確な形を判別できるのは対角線だけです。
- 壁の内側に沿って、両端が同じ高さになるように部屋の向かい合う角から角までの距離を測ります。
- 測定した長さは、手描き図の角の番号とともに「対角線 1–3」のように記録します。
- 四角形の部屋であれば、対角線は1本測るだけで十分です。確認のため2本目も測り、両方の対角線と向かい合う壁の長さがそれぞれ等しければ、その部屋は正確な長方形です。
- 角が5つ以上ある部屋では、さらに多くの対角線を測る必要があります。角がn個ある部屋では「n − 3」本の対角線が必要です(例:6つの角があるL字型の部屋では3本)。測定線が部屋の外に出ない角のペアを選んでください。L字型の部屋の場合は、内側の角から、隣接していない残り3つの角へ向かって測定します。
家具が邪魔で測れない場合は、障害物を避けられる高さで測定するか、レーザー距離計を使用してください。家全体の間取りを作る場合は、すべての部屋でステップ1〜5を繰り返し、ドア開口部の壁の厚みも忘れずに記録します。
Home Plannerに測定値を入力する
最初に部屋の基本形を描き、表示された寸法を実際の測定値に書き換えていきます。
壁の長さ
- 2D間取り図でプロジェクトを開きます。手動で部屋を描くか、用意された部屋の形から作成を開始します。
- 画面下のツールバーで壁を編集を選択します。新規作成のプロジェクトにはこのボタンが表示されず、最初から壁の編集が可能な状態になっています。
- 壁を選択し、上に表示されるツールバーからサイズボタン(定規アイコン)をタップします。壁のサイズパネルが開き、壁の長さ、壁の高さ、壁の厚みが表示されます。
- 手描き図の数値を入力し、完了をタップします。角の番号順に、すべての壁で同じ操作を行います。
手描き図の壁の厚みを壁の厚みに入力します。壁の高さは選択した壁単体の高さです。部屋全体の天井高は次のステップで設定します。壁の長さと壁の厚みにはPROラベルが表示されますが、PROプラン加入時でもラベル自体は表示されたままとなります。
ショートカット:間取り図上の壁の長さの数字を直接タップすると、その壁のサイズ入力キーパッドが開きます。

天井の高さ
- 2D間取り図で部屋を選択(壁を編集が表示されている場合はまずそれを選択)し、サイズボタンをタップします。または3D表示に切り替えて部屋を選択し、サイズボタンをタップします。部屋のサイズパネルが開きます。
- 天井の高さに測定値を入力します。このパネルには部屋の奥行、部屋の幅、壁の厚み、部屋の面積も表示されます。

別の開き方や特定の壁だけ高さを変更する方法については、Home Plannerで天井の高さを変更する方法をご覧ください。
ドアと窓
- 壁を選択して+ボタンをタップし、ドアを追加または窓を追加を選択します。壁の上にドアや窓が表示されるので、壁に沿ってドラッグして配置します。
- 開口部と角の間に表示される距離の数字をタップし、手描き図の数値を入力します(PRO機能)。
- ドアまたは窓を選択し、ツールバーの3点リーダーボタンをタップして情報を選択します。幅と高さを入力します。一部のドアや窓のサイズ変更にはPROプランが必要です。
- 窓台の高さ:3Dに切り替えるか、その壁の壁面表示を開きます。窓を選択してツールバーの3点リーダーボタンをタップし、位置を選択します。下に窓台の高さを入力します(床から窓の下端までの高さです)。


対角線
Home Plannerに対角線を入力すると、部屋の角度が正しく補正され、実測通りの間取り図になります。斜めの壁がある部屋については、間取り図で斜めの壁を描く方法をご覧ください。
- 画面下のツールバーで壁を編集を選択し(新規プロジェクトでは壁が編集可能なためボタンはありません)、部屋を選択します。角に番号が表示されます。
- 対角線を選択します。起点となる最初の角をタップし、次に反対側の角をタップします。
- 手描き図の対角線の長さを入力し、完了を選択します。Home Plannerが角の位置を調整し、指定した壁の長さと対角線にぴったり合わせます。部屋の形を更新しましたと表示されます。
角の番号を確認:アプリ上の番号が手描き図の番号と一致しない場合があります。入力する前に、壁の長さをもとに角の位置を照合してください。
その他の手順:角を直接タップしてここから対角線を選択することもできます。スマホを縦向きで使用している場合、対角線ボタンが隠れていることがあるため、代わりにここから対角線を使用してください。壁のサイズ入力キーパッドに角がまだ正確ではありませんと表示された場合は、その下にある対角線リンクをタップします。


保存された対角線によって部屋の形状が保持されます。後から壁の長さを変更しても、アプリは測定した角の位置を維持します。対角線を削除したい場合は、対象の対角線を開いて削除をタップします。
アプリに対角線を入力できない場合の対処法
画面に表示されるメッセージを確認してください。チェックすべきポイントが記載されています。Home Plannerは対角線と壁の長さを常に照合しており、エラーメッセージで原因をお知らせします。
| アプリ上の表示 | エラーの意味 | 対処方法 |
|---|---|---|
| この長さでは三角形になりません。測定値を確認してください | 対角線が、その間の2つの壁の合計より長いか、あるいは短すぎます。 | 対角線と該当する2つの壁の長さを再測定してください。 |
| …. ズレています。対角線の1つを再測定してください | 同じ部屋の2本の対角線の数値が、整合していません。 | 両方の対角線を同じ高さで再度測定してください。 |
| これらの角は同じ壁でつながっています | 同じ壁の両端にある2つの角を選択しています。 | 隣接していない2つの角を選択し直してください。 |
| この線は部屋の外に出ます | 選択した角を結ぶ線が、L字型の部屋などで部屋の外側を通ってしまっています。 | 別の角の組み合わせを選ぶか、この部分を壁として測定し直してください。 |
| 隣の部屋も変更されます | 隣の部屋と壁を共有しており、その壁の位置が移動します。 | 確認して両方の部屋を移動させるか、キャンセルして測定値を見直してください。 |
| 部屋の形を調整できませんでした | 間取りの整合性を保ったまま角を移動できませんでした。 | 壁の長さを確認してから、もう一度対角線を入力してください。 |
スマホやレーザー距離計で部屋を測定する
スマホのスキャン機能やBluetooth®レーザー距離計を使えば、手入力を大幅に削減できます。ただし、「部屋の内側を測る」「時計回りに進む」「形状を補正する」という基本ルールは同じです。
- スマホでのスキャン:部屋スキャンを使えば、カメラを向けるだけで間取り図を作成できます。LiDAR搭載のiPhoneやiPadなら、スキャンは自動でより高精度に行えます。AR対応のAndroid端末やLiDAR非搭載のiPhoneでは、床の角をタップで指定し、ボタン操作でドアや窓を追加していきます。アプリには部屋スキャン PROと表示されます。PROプランがない場合でもスキャンした部屋を3Dで確認できますが、間取り図の編集にはPROプランが必要です。詳細はスマホスキャンガイドをご覧ください。
- Bluetooth®レーザー距離計:測定値が選択した壁に直接入力され、対角線を含めて部屋全体の測定手順をアプリが案内します。iPhone、iPad、Mac、Androidでご利用いただけるPRO機能です。詳細はレーザー距離計ガイドをご覧ください。
スキャン機能は手軽でスピーディですが、必ず確認を行ってください。特に部屋の角や家具の裏側などは、後からメジャーで各壁の長さや天井高を実際に測って確かめることをおすすめします。
部屋を正確に測定するためのコツ
メジャーは床から約1 mの高さでまっすぐ保持すること、ドア自体ではなく開口部を測ること、単位を統一すること、そして対角線を測ることが大切です。間取り図のミスの大半は、5つの間違った習慣から生じています。
| よくある間違い | 間取り図への影響 | 防ぐための対策 |
|---|---|---|
| 床面で採寸してしまう | 巾木(はばき)の分だけ壁が短くなる | 床から約1 mの高さで採寸する |
| メジャーがたるんだり斜めになっている | 壁が実際より長くなってしまう | メジャーをピンとまっすぐ張る。長い壁にはレーザー距離計を使用する |
| 対角線を測っていない | 直角でない部屋も直角として作成され、家具が入らなくなる | 対角線を測定する。四角形の部屋は1本、n個の角がある部屋は「n − 3」本 |
| 開口部ではなくドアの扉自体を測っている | ドアの幅が狭くなってしまう | 壁の開口部そのものを採寸する |
| 測定単位が混ざっている | 壁が極端に長くなったり短くなったりする | 手描き図の単位を1つに統一し(プロフィール → 設定 → 単位)、入力前にキーパッドの単位を確認する |
手描き図は準備できましたか?Home Plannerを開き、部屋を描いて測定値を入力してみましょう。実寸通りの間取り図があれば、購入前に家具がぴったり収まるかどうかをひと目で確認できます。
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