タイニーハウスのメリット・デメリット:なぜ20 m²が未来の住まいになり得るのか

20 m²の暮らしがもたらすもの(コスト削減、 環境負荷の軽減、移動性)と失われるもの(収納スペース、ライフライン、法的制限)。さらに狭さを克服するための設計テクニックもご紹介します。

次の住まいはトレーラーに載るかもしれません。広さは20 m²、部屋はひとつで、ロフトにベッドがあり、毎月の生活費も抑えられます。住宅価格が高騰するなか、タイニーハウスはもはやマニアックな選択肢ではありません。ですが、20 m²で本当に十分と言えるでしょうか。今回はタイニーハウスのメリット・デメリットと、狭さを克服するための設計のテクニックをご紹介します。

タイニーハウス運動とは?
タイニーハウス運動とは、低コストで環境負荷が小さく、ときには移動もできる超小型住宅へと移行するトレンドのことです。
まず は持ち物を減らすことから始まります。 都会のアパートから20 m²の家へ引越すとなると、自分にとって本当に必要なものは何かを見極めなければなりません。これは我慢というよりも、むしろ解放感をもたらしてくれます。物が減れば部屋が散らからず、費用も安く抑えられるからです。従来の一般的な住宅の建築費が約300,000ドルであるのに対し、タイニーハウスは平均約30,000ドルで建てられます。
引越す前の準備: 所有物すべてを見直しましょう。ベッドに変形するテーブルのように、1台で何役もこなす家具を残すのがコツです。
タイニーハウスの主なメリットとは?
生活費の削減、環境負荷の軽減、移動できる住まい、そして助け合えるご近所さんとのつながりです。
環境への負担を減らせる
タイニーハウスの多くには、リサイクル素材やソーラーパネルが使われています。20 m²ほどの広さなら、コンポストトイレや雨水貯留システムといったオフグリッド設備だけで日常のニーズを十分まかなえます。また、羊毛は天然の断熱材としてすぐれており、大量のエネルギーを使わなくても小さな家を温かく保ってくれます。カリフォルニアの「タイニーハウス・ヴィレッジ」のようなコミュニティでは、1つの太陽光発電グッドを住人同士で共有しています。
実サイズ以上に広く感じられる空間
すぐれたタイニーハウスの設計は、人の空間認識のメカニズムをうまく利用しています。ロフトを作れば、ひとつの部屋の中に「2階」が生まれ、上がベッドスペース、下がリビングルームになります。鏡やガラスドアを配置して光を反射させれば、空間をより広く見せることも可能です。
隠せるものは隠しましょう。 引き出し式のキッチンカウンターなら、家電を収納しつつ、空いた床でヨガを楽しむことができます。ただし、壁に予備のスペースがないため、施工ミスを修正するのは困難です。造り付けの家具はすべて建築前に計画しておく必要があります。まずはHome Plannerのような間取り作成アプリで、レイアウトをじっくり試してみましょう。

家と一緒に移動できる
タイニーハウスの多くは車輪の上に建てられています。今月は海辺で、翌月は山の中で生活するといった過ごし方も可能です。牽引できる軽さを維持するには、SIPパネルなどの軽量素材を使って建築するのがポイントです。
事前に法律を確認しましょう: どこに停車して住むことができるかは、用途地域などの法的規則によって定められています。オレゴン州などアメリカのいくつかの州では、ほかの地域よりもタイニーハウスに対して寛容な規制が適用されています。
助け合えるコミュニティ
共同生活型のパークでは、住民同士で庭や工具を共有しているため、タイニーハウスでの暮らしでも孤独を感じにくくなります。折りたたみ式のデッキを作って人が集まれる場所にしてみるなど、工夫して設計してみましょう。コミュニティによっては、木工からガーデニングまでスキルを教え合うイベントも開催されています。
デメリット:収納、ライフライン、規制の問題
収納スペースには限りがあります。 引き出し付きの階段を作るなど、あらゆる場所に収納を組み込みましょう。ライフラインにいつでも接続できるとは限りません。 ポータブル発電機があれば、一時的な電力不足を補えます。法規制の改正には時間がかかります。 将来的に規制が緩和され小規模住宅が一般的になる可能性はありますが、まずは住む予定の地域の現行ルールを必ず確認してください。